2025年11月14日(金)、岐阜市のホテルグランヴェール岐山において、全岐阜県生活協同組合連合会設立50周年記念式典を開催しました。県内外から来賓および会員生協の役職員あわせて130名に出席いただきました。

　式典では、根崎周一会長理事が、式典ご出席への謝意、故水野元会長理事への追悼の思い、そして、50周年を機に、誰もが健康で幸せに暮らせる地域づくりを進める今後への誓いなどが述べられました。

　また、来賓を代表して、岐阜県知事の江崎禎英氏、岐阜県議会議長の小原尚氏、日本生活協同組合連合会会長の新井ちとせ氏より、全岐阜県生協連の50年間の取り組み歩みへの敬意と、これからの活動への期待を込めたお祝いのご挨拶をいただきました。

　続いて歴代役員への感謝状贈呈として、8名の出席者に感謝状と記念品をお贈りしました。代表して、今年7月に逝去された元会長理事(名誉顧問)の故水野隼人さんの奥様の信枝さんにご登壇いただき、根崎会長理事からお渡ししました。信枝さんからは、生協立ち上げ時から地域の方や生協の役職員・組合員と一緒に苦労しながら生協をつくってきたこと、水野顧問が今日の式典を本当に楽しみにされていたこと、そして、これまで支えていただいた方々への感謝など、たくさんの思いを込めたご挨拶をいただきました。

　記念講演は、神戸女学院大学名誉教授で凱風館館長、思想家の内田樹さんを講師に招き、「人口減少社会における協同組合の存在意義」と題して講演いただきました。日本の人口問題といえば、かつては人口爆発のことであったが、いつの間にか人口減少の問題に変わっていたこと、誰も明確に日本の適正人口を示してこなかったと指摘され、人口減少問題は即ち東京近郊への一極集中の問題であって、人口減少問題に取り組むに当たっては、優先順位(経済か地方の存続か)を明確にして考えることの重要性、そして、経済優先(地方から都市圏への人口集中)を選択することにより得られるものとは裏腹に、それは地方の衰退・荒廃につながるものであること、大事なのは、地方の存続は政治的な決断が必要であることなど、諸外国との比較や江戸・明治時代の状況などの例示も織り交ぜお話しいただきました。

　その後、会場を移しての立食形式の祝賀会には約90名が参加し、行政・議会から岐阜県環境エネルギー生活部県民生活課長の佐藤優子氏、協同組合を代表して岐阜県酪農農業協同組合連合会代表理事会長の清水清人氏から祝辞をいただきました。

　県連理事会にオブザーバーとして参加する東海労働金庫専務理事の髙田勝之氏の音頭で乾杯した後は、しばしの歓談後、認定NPO法人ぎふハチドリ基金の川合宗次理事長、被爆者の願いを継承する岐阜県民の会の安藤征治代表世話人、東海北陸生協県連協議会の加藤昭夫代表、そして歴代役員を代表して川崎直巳顧問から、お祝いのメッセージをいただきながら楽しく歓談し交流しました。

　最後は、設立からの歴史をまためた動画「全岐阜県生協連 50年のあゆみ」を上映し、内藤浩副会長理事から閉会挨拶として、本日のご出席へのお礼、これまでのご支援への感謝、県連の先達への敬意、実行委員会への労い等が述べられ、これからも県連の会員生協が強みを生かして次の60年につなげたいとの決意が表明され、この日の記念式典を終了しました。

　10年ぶりの記念式典でしたが、行政から民間組織、幅広い分野・地域から多くの方にお越しいただき、知り合い、交流する場にもなったように感じました。設立から50年を経て、全岐阜県生協連のネットワークは多方面にひろがり、地域とのつながりも深化してきたことを実感できました。

　出席された方からは、「生協と関連する活動団体は、みな社会に役立つことを理念としており、意識が高いことに改めて感服しました。」との温かい感想もいただきました。

皆様のご支援とご厚情にあらためて感謝いたします。

❖式典の記念品
岐阜県産品の中から、岐阜県安八町の浅野撚糸株式会社で製造されている、「エアーかおる」を選びました。特許技術である魔法の糸「スーパーゼロ」を使用した、吸水性・速乾性抜群のタオルです。