
2026年4月20日(月)、岐阜市のコープぎふ本部で拡大県連理事会学習会を開催しました。生協法制度の関連では、2024年2月の「生協法制度2028年度見直しに向けたキックオフ学習会」に続く形で開催しました。
講師は、日本生協連渉外部の毎田伸一さんにお願いし、東京の日本生協連本部から法務部の太田史子さんもオンラインでつないでいただき、県連と会員生協の役職員・理事など33名が参加しました。
根崎会長理事の開会挨拶で始まり、毎田さんからまず今回の改正要望の大枠について説明していただいた後で、太田さんから、「生協法の構造及び問題点」をお話しいただきました。
社会情勢や生活様式の変化に則した法制度に見直していくことが必要
(1)生協を一言でいうと
(2)生協は何を目的としている組合か
①自発的な生活協同組織 ②国民生活の安定と生活文化の向上を期する
(3)生協を作るためにはどのような要素が必要なのか(組合基準)
(4)生協は組合員ために存在する
①最大奉仕の原則 ②非営利の原則
(5)株式会社と比較
(6)まとめ 生協を設立するためには(組合の原則)
(7)生協の活動について
①事業の種類 ②活動の範囲
(8)組合員の資格
(9)員外利用
(10)助け合い-共済事業
(11)運営方法
等について、生協法とICA原則との関係も含め説明していただきました。
ふだんは当たり前のことと認識していることばかりでしたが、1948年の生協法設立時から社会情勢や生活様式は大きく変わっていること、これまでの法制度の改正主旨は会社法を意識した内容であったため、協同組合の実態にそぐわない部分が随所に現れてきていることがわかりました。
今日の生協の実態や価値に生協法制度が追い付くよう要望事項を発信していきます
続いて毎田さんから、今回の改正要望の骨子とポイントについて解説していただきました。

(1)なぜ今、生協法改正要望なのか?
(2)要望の基調
・生協が公益的性格を持つ取り組みを拡大できるよう、生協の今日的な基本性格を法律上も明確に位置づけることを正面に据え、その上で生協がコミュニティの課題に機動的に取り組むことを通じて持続可能な地域社会の発展に資するため、規制を緩和し自治を拡大することを要望する。
(3)全体像
①法的性質に関する事項 ②事業に関する事項 ③組織・運営に関する事項
(4)要望事項
①生協法の目的・組合基準に、「持続可能な地域社会の実現」等を追記する。
②剰余金・残余財産処分の柔軟化
③コミュニティ課題に機動的に対応するための規制緩和・自治拡大
・員外利用規制の緩和 等
・区域(地域・職域)規制の緩和 等
・自由脱退時期・出資金返還の柔軟化 等
・共済代理店制度の拡充(生協関連組織の代理店追加、信金・信組との連携 他)
・生協の運営・ガバナンス制度の整備(監事監査制度、理事会・組合運営に関する制度改正、連合会・総(代)会運営の合理化 他)
その後の質疑応答では、医療生協における剰余金の扱いや、員外利用の考え方、購買・葬祭・医療・介護事業をめぐる現行生協法の制約と課題などについて、参加者から率直で具体的な質問が相次ぎました。それぞれの質問に対して、講師からは生協法の条文やこれまでの運用、国内外の事例、協同組合の原則に基づいた考え方を踏まえながら丁寧な回答が示され、参加者相互に理解を深める機会となりました。また、現場の悩みや実態を今後の法改正要望につなげていく重要性についても共有されました。
最後に、内藤副会長理事より閉会の挨拶がありこの日の学習会を終了しました。
❖学んだこと、印象に残ったこと
①今回の要望は、生協がコミュニティの課題に積極的に関与し、共助の社会づくりの推進につなげていく決意の表明だといえる。
②要請事項の中には、定款自治に任せてほしいという項目がいくつもある。当然だが任せられたことをは確実に行うよう責任を持たなければならない。
③創世記から70年以上を経て、今や生協は組合員だけを見て事業をする域を超えている。日本の生協法はそのような実態に追いついていない部分がある。営利企業のやり方に即しているものもあり見直しが必要。
④法律を改正するには大きな労力が必要だが、ぜひ実現したい。ただし、業務面の不都合だけを列挙しても行政には響かない。生協らしく、改正要望事項一つひとつが、組合員にとってどうなのか、組合員の利益にどのようにつながるのかを明確にしていくことが重要。
岐阜県生協連では今後、会員生協から改正要望に関連する事例を寄せ合い、6月をめどに岐阜県への説明・懇談の機会を設けるよう計画していきます。

