活動の報告

~地域の安全・安心と持続可能な暮らしを目指して~2025年度 県議会各派代表・県連理事会懇談会を開催しました。【25.12.19】

 2025年12月18日(木)、岐阜市のホテルグランヴェール岐山にて「2025年度 県議会各派代表・県連理事会懇談会」を開催しました。岐阜県議会からは高殿尚副議長をはじめ、恩田佳幸議員(県政自民クラブ・厚生環境委員長)、伊藤正博議員(県民クラブ)、水野吉近議員(岐阜県議会公明党)、中川裕子議員(日本共産党)が出席。行政からは岐阜県環境エネルギー生活部の吉川尚文次長ほか、県民生活課や県議会事務局の皆様にご参加いただきました。生協側からは全岐阜県生協連と7つの会員生協の代表が集まり、地域課題や今後の連携について活発な意見交換を行いました。

■ 開会挨拶
 全岐阜県生協連の根崎会長理事からは、本日のご出席へのお礼と、11月14日に開催した設立50周年記念式典へのご臨席について改めてのお礼が述べられました。毎年この懇談会を通じて、地域課題を共有し、行政・議会との連携を深めてており、本日も忌憚のないご意見をいただき、今後の活動に活かしていきたいと挨拶がありました。

■ 高殿副議長よりご挨拶

 高殿副議長からは、生協が、消費者の暮らしの向上や持続可能な地域づくりに長年尽力してきたとこへの感謝と、50周年記念誌を読まれて、生協が幅広い活動を展開していることへの敬意が述べられました。会派は異なっても、県民の幸福度を高めるという目的は県議会各派の共通した思いであり、生協の活動を参考にしながら県政に活かしたいと挨拶があり、協同の重要性について強調されました。

■ 生協からの報告
 全岐阜県生協連の佐藤専務理事より、今年度の活動として、平和の取り組み、防災・減災、災害支援、食の安全など、県連の活動を動画で紹介しました。続いて会員生協から、岐阜大学生協・岐女短生協(前口専務理事)、岐阜県学校生協(片桐専務理事)、岐阜労済生協(飯沼部長)、コープぎふ(児玉専務)、西濃医療生協(中村専務)、生協アイチョイス岐阜(子安理事長)から活動報告がありました。

■ 意見交換から
 その後の意見交換では、議員・行政からは次のような感想、ご意見がありました。

❖物価高やエネルギー高、人件費の課題が続く中、医療・介護分野の負担は深刻。本日閉会した県議会でも、給食費補助や医療・介護支援の補正予算を決定した。こうした時代の変化や人口減少の中で、夕食宅配や見守りの役割はますます重要であり、行政だけでなく、地域全体で対策を進める必要があるし、その窓口を生協の皆様に担っていただく場面も増えると思える。災害時や防災でも、生協のネットワークは行政と連携する上で非常に重要となる。
❖防災・減災で社会的弱者の避難支援が課題。東日本大震災以降、法整備は進んだが、災害対応部門と福祉部門の連携はまだ不十分。自治会加入率の低下もあり、地域防災体制の構築は難しい状況。こうした課題に対し、生協の知恵やアイデアを行政に共有いただき、現実的な準備を進めてほしい。
❖災害協定の見直しや備蓄食料の連携を検討してほしい。避難所の環境は改善されつつあるが、トイレや洗濯、風呂など最低限の生活環境整備はまだ課題。生協の商品在庫等を活用できる協定があればありがたい。また、宅配サービスは高齢者支援に不可欠で、私自身も家族で利用し、その便利さを実感している。広報を強化し、利用しやすい仕組みを整えていただきたい。
❖学校生協の図書事業は意義深い取り組み。本屋が減り、子どもたちが本に触れる機会が少なくなっている中で、こうした活動は非常に重要。また、介護現場の人材確保策も課題。紹介料負担など現場の苦労を伺い、根本的な対策を考える必要性を感じた。

■ 生協側の応答と提案
❖災害支援中間組織の検討会議に参加し、県内の支援リソースを集約中。生協は多方面とつながりがあるため、情報共有の橋渡し役を担えるよう努めたい。
❖見守り協定や宅配サービスを通じて地域と連携を強化している。高齢者が注文しやすい仕組みの改善や、夕食宅配の拡充も検討中。
❖訪問サービス利用者への災害時対応を継続。対象は限られるが、安否確認や訪問対応を行っている。
❖図書事業は今年度から開始し、校長会などで周知を始めた段階。まだ反応は少ないが、下呂市の学校で取り組みが始まった。来年度には状況を報告できると思う。子どもたちが本に触れる機会を増やすため、学校現場と連携しながら広げていきたいと考えている。

■ 行政からの受け止め
 岐阜県の吉川次長は、ご自身の生協利用の様子を紹介され、「生協は県民生活を支えるパートナー。防災や生活支援で連携を強化したい」と述べられました。また、東日本大震災の際に避難所ボランティア活動に参加された経験を踏まえ「事前の備えと地域の協力が不可欠」と強調されました。さらに「人口減少や少子高齢化が進む中で、生協の役割はますます重要になる」として、今後の県行政と生協の連携に期待を寄せられました。

■ 閉会挨拶
 閉会挨拶では、内藤副会長理事より、本日の懇談会では、防災・減災や災害協定、見守り活動、食の安全、子育て支援など、地域課題について幅広いご意見をいただいたことへのお礼と、「本日の意見交換で得た気づきを行政・議会との連携に結びつけ、地域の安心・安全に貢献していきたい。今後も7つの会員生協の強みを生かし、地域に寄り添う活動を続けたい」「今後も7つの会員生協の強みを生かし、地域に寄り添う活動を続けていく」と締めくくりました。

今回の懇談会は、生協と県議会・行政が地域課題を共有し、協働の可能性を探る貴重な場となりました。防災・減災、子育て支援、食の安全、見守り活動など、県民の暮らしを守る取り組みをさらに進めていきます。