活動の報告

飛騨市長講演「安心して住み続けられる地域づくり」の実践に学ぶ ~2022年度岐阜県生協大会を開催しました~【22.11.10】

2022年11月4日(金)、岐阜市のホテルグランヴェール岐山にて、2022年度岐阜県生協大会を開催しました。岐阜県生協大会は、1984年の第1回開催以降、中期計画に照らしてテーマや持ち方を考えながら毎年開催しています。今年は、「安心して住み続けられる地域づくり ~飛騨市の実践と課題~」をテーマに据え、80名が参加して飛騨市の都竹淳也市長に講演していただき学びました。

(左)司会の長屋由利子さん             (右)大坪会長理事の開会挨拶

司会は西濃医療生協の長屋由利子さんにお願いしました。
岐阜県生協連の大坪会長理事の開会挨拶に続き、来賓の岐阜県環境生活部の大野雅人次長、JA岐阜中央会の川村規明生参事にご挨拶をいただき、日本生協連関西地連の井爪事務局長をご紹介しました。また、岐阜県議会の平岩正光議長の祝電を長屋さんからご紹介しました。

ご来賓挨拶 (左)岐阜県の大野次長             (右)JA岐阜中央会川村参事

休憩をはさみ、メインの講演会に移りました。
飛騨市の都竹淳也市長に登壇いただき、「安心して住み続けられる地域づくり ~飛騨市の実践と課題~」の演題で、全国での有数の“人口減少先進地”である飛騨市において、市長が先頭に立ち、行政がリーダーシップを発揮して地域の問題を解決するために多くのユニークな施策を進めている事例や今後の計画について約90分間お話しいただきました。

都竹淳也市長の講演。この日は遠くからありがとうございました。

・飛騨市の概要
・人口減少に伴い飛騨市で起きていること
・全国的な特徴やこれからの姿・課題
・飛騨市における対策の着眼点
・市民一人ひとりの役割と行動 「健康なまちづくり」
・介護・医療・福祉の担い手確保のための実践事例
・地域ニーズに対応した医療体制づくりの実践事例
・共助的民間支援の推進の事例

この中では、生協との連携事例として買い物困難地域で生まれた「地域サロン」や、バス会社とも連携して先月から始まった「貨客混載運行」についても紹介していただきました。

お話を聴き、「現代における日本の自治体の課題は人口減少への対応。それは不可避であって止められるものではなく、正面から受け止め適応すべきもの」と考え、予算も投入して本腰を入れて行動されている市長の覚悟と行動力の高さが印象に残りました。また、担い手を外部に求めるだけでなく市民(特に高齢者)のモチベーションを高めることで分子(支えられる人)が分母(支える人)になること(分母の最大化)によって実現しようとされている視点に、持続可能性を高めることの重要性を学びました。

講演後の質問タイムでは、参加者からご自分の地域で身近な人と一緒に行動しようとされている取り組みの紹介があり、都竹市長から実践上のアドバイスがありました。

内藤副会長理事の閉会挨拶

最後に、全岐阜県生協連の内藤副会長理事の閉会挨拶で、今年の生協大会を終了しました。
コロナ禍の中、今年も多くの方に参加していただけたこと、そして開催計画づくりや準備に関わっていただいた生協大会実行委員の皆さま、関係者の皆さまに心より感謝いたします。ありがとうございました。


◆参加アンケートの声から(抜粋)

  • 弱い立場の人の支援は明日のわが身。「自分事として取り組む」この思いがこれからのくらしに大切なことだと感じました。
  • 支えなければならない人を担い手に回すという考え、とてもステキだと思いました。出番を作ってあげる、仕事があって喜んでもらえることが生きがいになり、その人らしく生活していけるのだとあらためて感じました。
  • 福祉施設の夜勤手当など、工夫次第で問題が改善されるということに感動しました。
  • 夜勤手当に「いかに気持ちをのせるか」の「気持ち」が伝わるのだとわかった。機械的な対応でなく人間的な対応があらゆるところで行われているから変わっていくのだと思った。
  • 市長さんが市民の声を直接きいて、そこから事がおこっている。現場の声に耳を傾ける… 常に相手を思うことが伝わってきました。
  • 市長の強い意志、あきらめない気持ちがすごく伝わりました。
  • 考え方に固定概念やしがらみというものが見えず、柔軟な発想と安心できる後押しで全国のモデルとなって取り組まれている事例の数々、本当に素晴らしいと思いました。日本中にこのような取り組みがひろがることを願っています。
  • 市長さんのお話はとても身近に感じられ聞き入ってしまいました。生協の荷受けの場がコミュニティの場になっていることや、郵便局がおじいちゃんたちのつどいの場になっていることなど、とても楽しいことになっているとわかり、ぜひ自分の住んでいる地域でもそうなってほしいと思いました。

●2022年度岐阜県生協大会

■日時 2022年11月4日(金)13:00~15:15
■会場 ホテルグランヴェール岐山 鳳凰の間
■主催 全岐阜県生活協同組合連合会
■参加者 80名 (講演参加:77名)
コープぎふ32名、岐阜県学校生協7名、生協アイチョイス岐阜9名、
岐阜大学生協2名、岐阜労済生協7名、西濃医療生協3名、
岐阜県生協連4名、
生協の組合員さん他 9名
ご来賓・講師他 7名

【ご来賓の皆さま】

■ご来賓
岐阜県知事 古田 肇様(代理 環境生活 次長  大野 雅人 様)
JA岐阜中央会会長 櫻井 宏 様 (代理 参事 川村 規明生 様)
日本生協連関西地連 事務局長 井爪 宏行 様
◎随行
岐阜県環境生活部県民生活課 消費生活対策監  松葉 憲生 様

■次第
13:00 開会  司会 西濃医療生協 常務理事 長屋由利子さん
13:00 主催者挨拶 全岐阜県生活協同組合連合会 会長理事 大坪 光樹
13:05 来賓挨拶  岐阜県環境生活部  次長  大野 雅人 様
             JA岐阜中央会    参事  川村 規明生 様
            日本生協連関西地連 事務局長 井爪 宏行 様(紹介のみ)
13:30 講演 : 飛騨市長 都竹淳也 様
15:25 閉会挨拶  全岐阜県生活協同組合連合会 副会長理事 内藤 浩