活動の報告

2022年度「監事監査学習会」を開催しました【23.3.3】

今年も岐阜県学校生協の会議室をお借りして、オンラインも併用して開催しました。

2023年2月20日(月)、2022年度の監事監査実務学習会を開催しました。
この学習会は、会員生協ごとに監査実務の学習会を毎年開催することが難しいことから、岐阜県生協連の会員生協が合同で開催している取り組みです。日本生協連『県連主催の各種研修会用標準プログラム』【監事監査の分野】を利用して毎年開催しています。今回は6生協から16名の理事・監事、職員が参加しました。

講師は日本生協連法務部の宮部好広さんにお願いし、岐阜県学校生協(岐阜市茜部)を会場にオンライン(Zoom)もつないで行いました。昨年の資料をもとに業務監査の部分を中心に肉付けしていただいた研修資料「生協のガバナンスと監事監査」と別冊資料に沿って講義していただきました。

大坪会長理事の開会挨拶。

大坪会長理事の開会挨拶に続き、

Ⅰ.はじめに ~本日の講義の組み立て~
Ⅱ.監事の職務の基本(再確認)
Ⅲ.業務監査の考え方と監査報告までの流れ
Ⅳ.業務監査の内容

の流れで、監事の職務の基本のおさらいから、業務監査の一連の流れ、そして業務監査の具体的な内容までを初めての参加者にも理解しやすいように説明していただきました。

今回は、昨年参加された方が多かったことから、生協のガバナンスと機関運営について軽くふりかえり、監事の職務、監事の活動を考える上での4つの視点や監査報告の記載事項を通して、監事の職務を遂行するために必要なことを学ぶことに重点を置きました。

講師の宮部好広さん
  • 監事監査の環境整備は、監査業務と並ぶ監事の重要な職務であること。
  • 監査方針は監査活動の基本であり、経営方針や経営環境、経営や事業運上のリスク、内部統制システムの整備状況等を考慮して策定すべきであること。
  • 理事会や理事会以外の会議へ出席する際の着眼点。
  • 理事や職員からの情報収集・閲覧・実地調査のポイント。
  • 生協法への抵触や不祥事発生時の対応。

など、監事の体制づくりや活動を考える上での留意点を簡潔明瞭に説明していただき、各生協の取り組みに大いに参考になったと思います。

最後に質疑応答応答を行い、コロナによる経営への影響と監事の責任の関係、「十分に」や「合理的に」の判断基準について、理事の執行に疑問を感じた場合の対処方法、監事相互の日常的なコミニュケーションとり方など質問が出され理解を深めました。

コロナで休止やオンライン開催が続いていいましたが、久しぶりに集合開催することができました。ご多忙の中参加いただいた皆さま、そして講師の宮部さんに感謝いたします。

●参加アンケートから

(1)本日の学習会で学んだことは何でしたか?

  • 監事会が理事会で意思決定をする際に、どういった視点で監視検証をしているのか。
  • 改めて監事の重要性を学習させて頂きました。
  • 期中監査や監事などの言葉は所属している部署内で聞いたことがありましたが、それに関係する業務には深く携わっていないため、具体的にどういうことをしているのか、どういう立場なのか等の基本的な部分を知ることができました。
  • 広義のガバナンスが、組合員組織(多数決原理)と業務組織(トップマネジメントによる権限移譲)の二つが代表理事を要として適正に運営され確保されなければならない点に協同組合の特性があり、監視監査の視点もここにあること。
  • どの組織にも(形や程度の差はあるが)内部統制は必ずある。それを明らかにした上で執行状況を見ることが必要。
  • 実地調査では「本部指示が現場でどのように受け止められ実施されているかの観点」が着眼点として重要であること。
  • 業務監査についていろいろと教えていただきました
  • 一口に監査と言っても「業務監査」と「会計監査」があること。生協のガバナンスについて。「善管注意義務」の言葉の重み。「監査報告書」の奥にあるもの。
  • 改めての学びとなりました。
  • 監事監査の役割について。

(2)今後の監事活動や業務に活かしたいことはありましたか?

  • 私は監事会とは異なり、理事会運営に携わる機関運営の業務をしていますが、理事会での議決プロセスにおいて、合理的でない点もあるため、改善しなければいけないと感じました。
  • 期中監査等の準備をお手伝いする場面があるので、今回学習させていただいた内容を思い出しながら、何のための準備なのか、この後どういった対応が必要なのかを意識して対応していきたいです。
  • 県連の代表理事を務める一方で、大学生協、共済生協の監事も務めています。いずれも監事会の規則・体制・監査計画はありますので、これからは監事監査の実質的な活動を前進させていく視点で活動したいと思います。
  • PDCAサイクルが確立できる組織になるよう、いろいろな知識を身につけ、助言できるよう活動していきたいです。
  • 引き続き「理事会」と「監事の皆さん」の間で良い意味での緊張感を保ち、お互いの業務を進めて行きたいと思います。
  • 生協の規模もあり直ぐには難しい点もありますが、「監査環境整備」は今後の課題として受け止めています。
  • 理事長、専務理事との懇談の時間をとる。常務理事会への参加。

■この日の参加者

岐阜県学校生協:村上達也理事長、片桐学専務理事、松山伸次部長、岩井浩一総務課長
岐阜労済生協:西谷奈津江さん
コープぎふ:市川 盛嗣 経営企画部部長、丹羽裕孝常勤監事、後藤清子監事、林智子監事、
      島田哲夫監事会スタッフ、桑下きみよ監事会スタッフ
生協アイチョイス岐阜:子安貞継専務理事、小木曽香苗監事
西濃医療生協:高田一朗監事
全岐阜県生協連:大坪光樹会長理事、佐藤圭三専務理事

日本生協連:宮部好広(渉外広報本部法務部 部長スタッフ)、井藤 康治(〃部長補佐) ※傍聴