活動の報告

~平和っていいね~ 「第4回こども平和ひろば」が開催されました【22.8.30】

2022年8月26日(金)、岐阜市正木のマーサ21北館1階のマーサスクエアで、岐阜県ピースアクション連絡会が主催する「第4回こども平和ひろば」が開催されました。

●平和のことを家族で話すきっかけにしてほしい。

クリックするとダイジェスト版が開きます(動画)

「こども平和ひろば」のテーマは、こどもたちが平和について考える「きっかけ」となる場づくりです。夏休みに親子で気軽に参加していただき、未就学児から小学生をメインに楽しく参加してもらうこと、あわせて、大人の方も平和について考え、家庭でおしゃべりしてもらうことを大切にしています。これまでは、コーナー企画とステージ企画で構成し、コーナー企画は実行委員会のメンバーが分担して、平和の絵を書いたり、おりがみ・しおりづくり、昔あそびなど楽しく体験したり、戦争に関するパネル展示、生協の平和の活動やユニセフの展示、被爆者の方のお話を聞けるコーナーなど、見たり話したりして楽しく学べる場をたくさんつくってきました。ステージ企画は地元の学校や子供さんが登場してダンスや合唱、演奏などを行ってきました。

●コロナ禍の中でできることは何かを考えました。

ステージ企画に代わり大型テレビモニターを使った企画にチャレンジしました。

新型コロナ感染の影響は長期化しています。「こども平和ひろば」も3年ぶりの開催となりました。実行委員会では、まずは運営スタッフと来場者の安全を確保することを最優先課題として実行計画を昨年から検討してきました。その結果、前回までのようなステージ企画やワークショップ形式のコーナー企画は行わないこととし、今年7月に新装リニューアルしたマーサスクエアの200インチテレビモニターを有効活用すること、コーナー企画は見本の展示のみとすること、その代わりに「おうちでまなべるセット」を準備し、帰ってから見たり作ったりしていだたけるよう開催方法を工夫しました。

●気軽に入って見られる会場レイアウトを工夫しました。

7月にリニューアルオープンしたばかりのマーサスクエアは、マーサ21北館入口から入ってすぐの場所にあります。仕切りや壁は極力づくらず、できるだけ意識せずに会場に入っていただき、展示品やテレビモニターに目をやっていただけるよう工夫しました。

■テレビモニター企画

●きょうされん 仲間たちのダンス

「はばたけ、未来へ」のワンシーン

いぶき作業所の皆さんがダンスの様子をビデオ撮影してくれました。「はばたけ、未来へ」「ボヘミアンラプソディ」の2曲を上映しました。



●デジタル紙芝居「ハマユウの咲くころ」

上野さんの写真付きオープニングスライド。

岐阜空襲をテーマにした作品。上野芙美さんが書かれ出版された物語を、今回は上野さんご自身に読んでいただきデジタル紙芝居として制作しました。



●みんなで歌おう♪

高橋勤さんが激励に来てくださいました。

元生協職員の高橋勤さんが、こども平和ひろばのためにギター演奏して歌ってくださいました。「青い空は」「折り鶴など」12曲をビデオ撮影してモニター上映しました。



●大きな紙芝居

おじいちゃんと一緒に紙芝居鑑賞です。

実行委員でもある四ツ橋恭子さんによる紙芝居「くれよんさんのけんか」「あひるのおうさま」「こねこのしろちゃん」の3作品をデジタル化し上映しました。



●短編映画「戦争のつくりかた」

大人も子どもも考えさせられる映画です。

2015年作品。2004年に制作された絵本をもとに終戦70周年の2015年にアニメーション映像化されました。日本が戦争へと近づいていくのではないかと危機感と、新たに戦争の悲しみと不条理を繰り返してはならないと強く訴えられています。



●ハーモニカ演奏♪

思わず!!佐藤さんの演奏に見入る方も

年々上達している実行委員の佐藤君子さんによるハーモニカ演奏。「ひまわりの約束」「真白き富士の嶺」「星の界(よ)」の3曲を上映しました。



●デジタル紙芝居「多治見空襲」

かなりカットしても16分の大作となりました。

実行委員であり、地元多治見市で平和の活動に取り組んでいる水野美恵子さんによる紙芝居公演。多治見空襲の壮絶な様子が現代風のタッチでありながらもリアルに描かれた作品です。



●被爆の証言

岐朋会の加田会長の証言動画

「被爆者の願いを継承する岐阜県民の会」が撮影・記録している「被爆の証言」動画の中から、代表で「岐阜県原爆被爆者の会」の加田弘子さん、梅岡昭生さん、久代譲さんの証言のダイジェスト版を上映しました。



●ドキュメンタリー映画「一歩でも二歩でも」

平和行進への元気が出る映画でした。

有原誠治監督・脚本。2015年に行われた東京(夢の島)から広島(平和祈念公園)までの91日間・1000キロの平和行進の記録映画(55分)の予告版。YouTube動画をモニターで上映しました。



●平和のメッセージ ビデオレター

大勢の出演者の皆さんに感謝です。

第4回こども平和ひろばのために、実行委員自身がカメラマンとなり、身近な人たちの平和のメッセージを撮影して持ち寄って制作した作品。小学生、高校生、自治会長さん、生協の職員、被爆者の会の皆さんなどが出演しています。



■コーナー企画

●久保田弘信写真展「アフガニスタンの子どもたち」

来場者に説明する國枝さん。

岐阜県大垣市出身で、アジア・中東地域を中心に海外取材活動を行うフォト・ジャーナリスト久保田弘信氏によるアフガニスタン紛争当時の子供たちの写真パネル展。子どもたちの笑顔が印象的な8枚の写真を展示しました。



●岐阜空襲のコーナー

翌日の新聞にも掲載されました。

岐阜空襲の実相を示す写真パネルや、岐阜市則武地区に落とされた焼夷弾の現物、火叩き棒やモンペなどを展示。私たちの身近な地域も戦禍に巻き込まれたことをリアルに訴えかけるコーナーになりました。



●世界の子どもたちとユニセフ

8キロの重さが実感できました。

今世界中で起きている異常気象、紛争、食糧危機の中で最も影響を受けているこどもたちの様子のポスター掲示や資料の展示。ネパールの子供たちが実際に使っている8キロの水がめの体験もできました。



●おうちで作ってあそぼう

小さなお子さんで賑わいました。

「牛乳パックのコマ」や「紙コップロケット」など子どもの頃によく遊んだ昔懐かしいおもちゃを、牛乳パックや紙コップで再現して作り方とともに10点展示。彩鮮やかな目を引くコーナーになりました。



●絵本・まんがの展示

気になる本を手に取ってもらいました。

「わたしのヒロシマ」「ガラスのうさぎ」などの戦争体験から、「ベトナムのダーちゃん」「『アンネの日記』への旅」など平和についてさまざまな視点から考える書籍を、蔵書と合わせ実行委員が持ち寄って展示しました。



●日本国憲法ってなあに?

憲法で国民の権利が約束されています。

改憲への関心が高まる昨今。日本国民が安心して生きていく土台である日本国憲法について、憲法制定の経過、旧憲法との違い、憲法の3大原則、平和主義の解説などをわかりやすくまとめたポスターを展示しました。



●核兵器禁止条約ってなあに?

資料にじつくり目を通す方もみえました。

昨年1月の発効から1年半が経過した核兵器禁止条約について、有原誠治作の「核兵器禁止条約が×にしたこと」イラストやしおり、世界の批准・署名国、第1回締約国会議(月)の資料などを展示しました。



●「原爆と人間展」ミニパネル展

悲惨な現実を直視する勇気も必要ですね。

日本被団協「原爆と人間展」パネルから19点を選んで展示。原爆投下当時の広島と長崎の様子、戦後の被爆者運動、核兵器を巡る世界情勢、などポイントを絞ったパネル展にしました。閉会後に2階「マーニャンのみんなの作品展」コーナーに引っ越しました。



●平和の折り鶴

色とりどりの折り鶴が各コーナーを彩りました。

生協の組合員さんから寄せられた折り鶴を千羽鶴にして、会場内のコーナーに散りばめて展示しました。



■おうちでまなべるセット

見た目はコンパクトですが充実したセット内容てす。

コロナ対策として会場内ではワークショップ形式のコーナー企画は自粛しました。代わりに、会場にあるものを持ち帰ってからゆっくり見て・作って・話せるセットを制作し希望者に配布しました。

①折り鶴(見本)と折り紙、「鶴の折り方」説明
②だましぶね(見本)と作り方説明
③折り紙で作ったコマ
④「核兵器禁止条約」しおり
⑤アルソミトラのつくり方
⑥「原爆の子の像の説明」
⑦ユニセフ手帳

●新しい開催内容や運営計画に沿って開催することができました。

持って帰ってお家で作ってみてね。

この日は朝8時前からスタッフが集合して展示品の搬入、会場設営を行いました。開催期間中はスタッフ人数を絞る代わりに、設営と撤去はなるべく集まろうと確認し体制計画を作りました。その成果もあって9時30分すぎには設営が完了し10時開会を迎えることができました。金曜日ということで土日曜日ほどの人出はなく、16時までの開催時間を通して穏やかな感じで時間が過ぎていきましたが、ベンチに座ってモニター企画を観ていただく方や、コーナーに立ち寄ってパネルや展示品を見る方など、目指した「買い物に来られた人にこども平和ひろばを見ていただく」という開催目標に沿った形になったのではないかと思います。受付を設けませんでしたので、正確な人数は把握できませんでしたが、おおよそ300人ほどの方に見ていただけたのではないかと思います。「おうちでまなべるセット」は約80袋渡すことができました。

●平和のことをお家で話すきっかけとして「こども平和ひろば」のあり方や開催方法を毎年見直していきます。

今年は3年ぶりに再開することができました。昨年度から2年以上かけて計画づくりや準備にご尽力いただいた実行委員会の皆さん、ご支援ご協力をいただいた皆さん、本当にありがとうございました。今年も会場をお貸しいただいたマーサ21さんにも感謝申しあげます。

今年で戦後77年。私たち戦争を知らない大人が戦争の歴史や事実に真摯に向き合い、平和の尊さを自分の言葉で次の世代に伝えていくことがますます大事だと感じました。岐阜県生協連は、こどもも大人も一緒に感じて学ぶ場づくりをこれからも応援していきます。

■こども平和ひろば実行委員会の参加団体(ありがとうございました)

  • 岐阜県原爆被爆者の会(岐朋会)
  • 被爆者の願いを継承する岐阜県民の会
  • 岐阜県学校生協
  • 西濃医療生協
  • きょうされん岐阜支部
  • 国民平和大行進実行委員会
  • 岐阜県ユニセフ協会
  • ぎふ子ども劇場
  • ぎふ山県子ども劇場
  • コープぎふ、コープぎふ労働組合
  • 全岐阜県生協連
  • その他有志の皆さん